本文へスキップ
← すべての比較

Engram と ChatGPT・Claude 内蔵メモリーの比較

あちらは無料で自動です。違いは、記憶を元の情報源と照らして確認できるかどうかです。

何が違うのか

ChatGPT と Claude には、どちらも今ではメモリー機能が内蔵されています。会話を見て、あなたに関する事実を抽出し、あとで使い回します。費用はかからず、セットアップも不要で、多くの人にはこれで十分です。

Engram は形が違います。記憶とは、あなたがすでに書いているノートのことです。所有する Markdown ファイルとして保存され、どの AI もオープンなプロトコルでそれを読みます。あなたが書いたものと AI が読むものの間に、抽出ステップはありません。

あちらが得意なこと、正直に

あちらのメモリーは本当によくできていて、急速に良くなっています。

  • セットアップ不要。 最初からオンで、ちゃんと動きます。
  • どちらもビューアーを備えています。 Claude は 2026 年 7 月に、ローリング要約を 1 つずつ編集できるトピックに置き換え、エクスポートとインポートにも対応しました。ChatGPT には、編集できる保存済みメモリーの一覧と、修正できるプロフィール要約があり、回答ごとに参照したメモリーのソースも表示するので、どの記憶が返答に影響したかを確認できます。
  • 圧倒的な普及度。 すでに開いているアプリの中にあります。

使うアシスタントが 1 つだけで、ノートは書かず、余計な部品を増やしたくないなら、あちらのメモリーが正しい道具です。そちらを使ってください。

並べて比較

アシスタント内蔵メモリーEngram
費用含まれる無料プラン、その後は月額 $7 または $14
セットアップなし保管庫をつなぎ、クライアントをつなぐ
記憶の書かれ方LLM がチャットから事実を抽出するあなたがノートを書く。AI にノートを書かせることもできる
保存された形を読めるか読める。抽出された事実の一覧として読める。Markdown ファイルそのもの
情報源と照らして確認できるかできない。元は会話だったためできる。ノートが情報源
間違った記憶を直せるか抽出されたテキストを編集するファイルを開いて、好きなエディターで編集する
別の AI に持ち出せるかできないできる。プレーンなファイルとオープンなプロトコル
他の人と共有できるかできないできる。フォルダーなので
別のツールでオフラインで使えるか使えない使える。ディスク上のファイルなので

本当の違いは、見えるかどうかではなく、検証できるかどうか

あちらのメモリーは中身が見えないブラックボックスだ、と言うのは簡単ですが、間違いです。1 年半前ならそうでした。今は違います。どちらもビューアーを備え、編集も削除もでき、ChatGPT は特定の回答でどのメモリーを使ったかまで教えてくれます。

それでも残る違いは、1 段階手前にあります。これらのシステムでは、LLM があなたの会話を読み、あなたについて正しいと思うことの 言い換え を書きます。その言い換えは読めます。しかし確認はできません。言い換えの元になったのは、もう差分を取れる形では残っていない会話だからです。

抽出が間違っているとき、これは問題になります。このカテゴリ全体で、失敗の型として文書化されているものです。アイロニーや皮肉が真面目な発言として記録される。細部が混ざる。訂正しても、訂正した元の記録が消えるとは限らない。間違った事実が いつ 書かれたかが分かっても、それが間違っている と 分かることとは別です。

Engram には抽出ステップがありません。記憶はノートそのものです。間違ったことが書いてあれば、ファイルを開いて、Obsidian でも vim でも好きなもので該当の行を直します。その直したファイルが、次回 AI が読むものになります。私たちはこれを透明性ではなく 出所の確かさ (プロベナンス) と呼んでいます。大事なのは、見られることではなく、照らし合わせる情報源があることだからです。

ポータビリティの違い

アシスタントのメモリーは、仕組みの上でユーザーごと、ベンダーごとに閉じています。

Claude のメモリーはアカウントに紐づき、プロジェクト単位ではなくアカウント全体で共有されるため、仕事の文脈と私的な文脈が 1 つの入れ物に入ります。Team と Enterprise のプランでは、オーナーが組織全体でメモリーのオン・オフを切り替えられますが、個々の記憶は個人のままです。ChatGPT も同じで、あなたのものですが、あちらのアプリの中にあります。

どちらも同僚に渡すことはできません。アシスタントを乗り換えても、どちらも一緒には移りません。最良のモデルは数か月ごとに変わり、乗り換えるたびに最初からやり直しです。

Engram の記憶はフォルダーです。フォルダーは移動できるので、記憶も移動できます。

Engram にできないこと

完全勝利だとは言いません。

  • Engram はあなたの会話を監視しません。 何もしなくても記憶が溜まってほしいなら、それはまさにあちらのメモリーがやることで、Engram はやりません。Engram が持つのは、あなたが書いたものと、AI に書き戻させたものです。
  • 無料プランを超えると費用がかかります。 あちらのメモリーは含まれています。
  • セットアップの手間が増えます。 保管庫、接続、クライアントが必要です。
  • ホスト版サービスはエンドツーエンド暗号化されていません。 セマンティック検索には、サーバーがノートのテキストを読む必要があるためです。それが気になるならセルフホストしてください。

両方使えますか?

はい。ほとんどの人はそうすべきです。口調の好みや雑談は、アシスタントに覚えさせておきましょう。失うと困ることは、自分で所有するファイルに保管し、すべてのアシスタントをそこに向けてください。

まとめ

あちらのメモリーは無料で自動で、やることは上手ですが、あちらのものです。あなたの記憶は、すでに書いているノートであるべきです。情報源と照らして確認でき、手で直せ、来年どの AI を使っても読め、人とも共有できるものです。あちらのメモリーはあなたを囲い込み、こちらはあなたについていきます。

古くなっている点や、あなたが手がけるツールに対して不公平な点はありますか? Issue を立ててください。古い事実で比較に勝つより、比較を直すほうがいいと考えています。